欲深い人に「他者に与える」
というミッションは案外厳しい。
こういう人と話しをする場合、まず、その人の
「本当の恐れや不安」を知る事が重要やったりする。
例えばこの人物は少々変わった職業(舞台役者)
であったので、常に自分の評判や仲間内での順位
(地位)に囚われがちになったんやな。
そこそこ実力はあるのだが、そういった
「良い役を得る競争」の中、つまりライバルにしか
囲まれていないと感じる環境のなかにいて、
常に自分のポジションを失うことを恐れていた
ことも分かったんや。
幸いにしてこの人物には役者としての
技量が備わっていたので、周囲に対して
自分の知りえる知識(技術向上)を惜しみなく
与えることを提案してみた。
当然、この人物は反発した。
そりゃそうや。
それでなくても、油断するとライバルに
先を越されてしまう環境の中、そのライバルを
さらに上達させる手助けを、だれが好んで
行うだろうか、ということやなぁ。
【ーーー続くーーー】